エトルリア人の拠点からはじまり、ローマ帝国の軍事拠点となった。 中世の商業発展はめざましく、シエナ商人の行動範囲は広くフランス・シャンパーニュ、フランドル地方にまで及んだ。ローマ教皇の信頼を得て銀行業が盛んとなり、フィレンツェと肩を並べる金融業の町として発展をとげた。周辺諸都市との軋轢、特にフィレンツェとの対抗上、都市の創設者をレムス(ロムルスの弟)の息子セニウスにする伝説が生まれた。大聖堂の建設もライバル心のあらわれ。最も高い丘に白大理石の地に横縞状に黒大理石を配した外壁や柱、白と黒のシエナの紋章になっている。町の中心はカンポ広場、すり鉢状に窪んだ半円形、9人の執政官で構成されていた政府を象徴して白い石の線で9つの扇形に区切られている。美しい広場を囲む建物の美しさは14世紀的雰囲気を常時たたえている。