アルノ川の河口から10㌔遡ったところに位置しローマ時代から軍港として栄えていました。11世紀にはジェノヴァやヴェネツィアと肩を並べる勢力となって。イスラム教徒との戦いにも勝利し、利益の一部を建設費にあてて完成したのが斜塔を含む大聖堂です。1063年建設開始 柱廊には馬蹄形のアーチ、白大理石を基調として黒大理石で縞模様が表され、微妙な色合いの大理石が随所に使われ非常に優美な趣がある。鐘楼(斜塔)の建設は1173年に始まりましたが、下から10m二層目あたりから傾き始め、建築家の努力の甲斐なく工事を進め1350頃完成しました。高さ56m、屋上の中心は4.5メートル横にズレています。年に0.2ミリほどズレが増え続けているが倒壊の心配はなさそうです(当面は)。ピサ生まれの数学者ガリレオが頂上で物体落下の実験を繰り返しました。294階段のらせん階段。ピサは13世紀後半、ジェノヴァとの戦いに敗れてから港としての繁栄は終わりました。アルノ川の河口に土砂が堆積して大型船が利用できなくなったことも大きな原因でした。

 

帰りは斜塔から南の方向、アルノ川へかかるメッゾ橋へ歩くと旧市街を散策しながら駅に戻ることができます。

左の市街図の白枠(上が斜塔・下がメッゾ橋)を参考に歩いてみましょう。